彼女の名前は 畠山 由香

明日は彼女の誕生日なので私から彼女とアミューズの話を書きたいと思います。

池袋店がオープンした3年前の4月29日に彼女と出会った。

第一印象はとにかく笑顔が素敵で優しく笑える女性だな~と思い、

その頃はまだゴースタンダードでしたがウェイトレスで働いてくれないかと強くお願いをした。

彼女はかたくなにNO! とにかくNO! 絶対にNO!

なぜなら彼女は人が苦手なのである。

人見知り以上で、とにかく人とのコミュニケーションが一切苦手だったのである。

スタッフ間も含めてだ。

ただし!例外があった。

おじいちゃん、おばあちゃんは大好きなのであるww

それは彼女がそういう職業に就き、それが天職だと思っているからだ。

介護職という仕事。

私的には間違いなく接客業向きだと今でも思っているのだが・・・

 

そんな彼女をどうにか、こうにか半ば無理やりお店に連れてきて仕事をしてもらった。

もちろん本職があったので月に何度かのお手伝い程度だ。

彼女の仕事ぶりはとにかく真面目で一生懸命。

もちろんお客様への笑顔は絶やさず、お手伝いとはいえ真摯に仕事と向き合っていた。

私は非常に満足であったが、彼女の苦悩に中々気付けないでいた。

彼女の苦悩とはなにか?

接客業が苦手なのは彼女のプロ意識で乗りきる事ができたであろう。

が・・・

彼女の苦悩はそこでは無かった。

お店の戦力になっていないという自分の無力さにだ。

私は全く麻雀を知らない彼女に与えた仕事はドリンク係りとお客様のお見送りだ。

ただし、仕事はそれだけじゃなかった。

例えば卓のトラブルと言われれば他のスタッフを呼ぶ。

フリーがラストになればスタッフを呼ぶ。

代走って言われればスタッフを呼ぶ。

その他もろもろ・・・

彼女の仕事に対してのプライドを私は知らず知らず傷つけていたのである。

 

その後、上野店がフリーを営業を終了し、残りの半年をセット専門店にする際

彼女の環境にも変化が起きていた。

現在の職場を辞めるという話だ。

私は思い切って彼女にお願いしてみた。

残りの半年間、次の職場へ行く前に上野店のセット専門店を責任者として手伝って欲しいと。

全てを一人でやって欲しいと。

答えは・・・・

かたくなにNO! とにかくNO! 絶対にNO!!

では無く、無理だよ・・・出来ないよ・・・お客様に迷惑かけちゃうよだった。

私が彼女に教えたのは卓のトラブルだけであとは全て任せると言った。

その頃の上野店はお客様も激減し、店内も綺麗とは言えず、期待というより現状維持が私からの要望だった。

なんとか彼女を説得し上野店の責任者としての半年がスタートした。

週末の夜番はホッシーにお願いをして、それ以外は全て彼女が一人でやるのだ。

やると決めたら彼女は仕事のプロだった。

1週間も経たずに店内は雰囲気を変え綺麗に様変わりしていた。

毎日の出来事をノートに書き留め、細かいお客様の情報をチェックしていた。

すると奇妙な事が起きた。

3月からスタートしたセット専門店の売上が急に上がったのである。

4月、5月と私が見たことの無い売上が報告されてきた。

気づけばフリーとセット両方やっていた時よりも売上が良いのだ!

もちろん今までの上野店には複数の女性スタッフが毎日在籍していたし・・・

なぜだろう??

今なら分かる。

お客様が集まる場所をつくるには何が大切かを。

彼女はそれを毎日毎日毎日一人でやってきたのだ。

あの頃の彼女の平均睡眠時間はおそらく4時間前後だったと思う。

これ以上はダメだと言っても聞いてもらえなかったので無理やり帰したこともある。

無理やり休ませたこともある。

それは彼女の責任感だけではなく、お客様への感謝の気持ちと、お店への愛着が芽生えてきた証拠だ。

それからの上野店は最後のその瞬間まで変貌を果たすことが出来た。

アルティマの台数も少なく、決して綺麗とは言えない麻雀卓にも関わらず

連日たくさんのお客様が来店してくれた。

最終日の閉店間際、お店に行くとまだ何件かゲーム中で帰り際にお見送りに行くと

涙を流してくれたお客様もいて、ゆかちゃんとお客様の距離感を垣間見る事が出来た。

それは遠からず、近すぎず、互いに心地の良い距離感なのであろう。

 

彼女が全てのお客様を笑顔で送り出し、私がお疲れ様!の一言のあと・・・

今までに聞いたこともないような大きな声で彼女は泣き出したのである。

泣いて泣いて泣いて、私は慌ててオレンジジュースを持っていくことしか出来なかった。

彼女の涙は達成感と、寂しさと、そして何より安堵が溢れたものだったと思う。

これは毎日死に物狂いでお客様と向き合ってきた者だけが味わえる

極上の感情なのであろう。

私はありがとうしか言えないが、それと同時に何も出来なかった池袋店での彼女を思い出していた。

今はなんとたくましいことか。

洗牌も私より早い始末だww

池袋店で一緒に働いてくれないかという私の願いは届きそうもなかったが

そんな彼女を池袋店で働かせることが出来た事件が起こったのだ。

池袋店に上野店のお客様からたくさんの予約が入ってきたことだ。

正直ビックリした。

フリーのお客様ならまだしも、セット様が何件もわざわざ池袋店まで来てくれるなんて信じられない。

彼女は半分諦めたように、上野店のお客様が来てくれるならやるしかない!

そんな気持ちで麻雀を覚え初め現在に至る。

今では代走にも、本走にも入る。

何かが出来なくてスタッフを呼ぶなんてことはもうない。

あの時の悔しそうな、居づらそうな顔はもうない。

フリーのお客様も優しい人ばかりで彼女の失敗をあたたかく見守ってくれています。

池袋店のセット様もポニョ!なんて意味の分からない名で呼び始め

少しずつだが池袋店にも愛着が芽生えてきたのかもしれない。

 

そんな彼女が明日誕生日を迎えます。

彼女への感謝の気持ちを合わせ思いきり祝福したいと思います。

ゆかちゃん誕生日おめでとう!

パンダHB

Author Profile

アミューズ
池袋駅から徒歩5分のフリー&セット雀荘