奇跡の優勝から月日は流れ・・・
アパッチ監督のM本さんよりメールが届いた。
バッテリーであるY本くん&フジの勤務先が地方であるということ。
キャッチャーからファーストのE口さんが転勤になるというメールだ。
春の大会は3月スタートなので
勝ち残るとバッテリー不在となる。
が・・・ 準決勝進出。
Aリーグ準決勝は野球場の場合 ウグイス嬢がつく。
『○○番 ○○ 誰』みたいな。
結構本格的なんですよ。
E口さんは5月のゴールデンウィーク明けからの転勤なので
準決勝はバッテリー不在の9人で戦うこととなった。
前日 野球部の会合がありその席で
『アパッチどうしますか?』と 監督M本さん
『徳さんはどない?』と 鬼コーチY原さん
アパッチ存続危機の時の質問と一緒だ。
僕は・・・
『アパッチ 解散でいいと思います』
『やり残したことは ありません』
あの時の 解散 という言葉に対しての敗北感は
今はもうない。
今なら笑って解散できる。
試合当日のオーダーは
Y本くん フジが入る前とほぼ一緒である。
試合はアパッチにとって縁起のよい後攻
ピッチャーは鬼コーチのY原さん。
初回を3人で抑えた1回裏
ツーアウト2塁で コールされる。
『4番 ショート 徳山』
いい響きだ。
野球を始めてからほとんどの試合で4番を打っていた私にとっては
彼らの参入により 2番という打順に 世代交代 というものを強く感じていた。
皆に 『4番 徳山が帰ってきた~』
そんな冷やかしを背中に受け 打席に入った。
結果は三振。
バッテリー2人を欠いたアパッチであったが 以外にも善戦していた。
4対1で迎えた最終回
やはりこの試合にも野球の神様はいた。
ツーアウト 2塁3塁で コールが
『4番 ショート 徳山』
不思議と緊張はなかった。
ベンチからの声援にも必死さというよりは
あたたかい言葉が僕の背中には伝わっていた。
打席に立った時に思った事は1つだけ
多分この打席が 子供の頃から野球をやってきた私の生涯最後の打席になる。
後悔しないようにバットを振ろう!
フジが言っていたスマイルは自然とでて
背筋をしっかり伸ばし 最後までボールを見て
思いきり振りぬいた。
1塁をけって2塁に走ろうとした瞬間
レフトの審判が大きく 大きく手を回している。
同点ホームランだ。
10年以上このグラウンドで野球していたが
初めてのフェンスオーバー
僕は ただ ただ 右の拳を大きく振り上げていた。
ベンチに戻ると全員から祝福を受けたが
そこには この試合勝つという執着ではなく
10年間ともに頑張ってきたことを みんなで祝福しているように思えた。
試合は延長戦の末敗れたが 悔しさはない。
試合終了後監督のM本さんから
『本日をもって アパッチは解散とします!』
全員で握手をしながら それぞれ声を掛け合った。
アパッチの歴史が幕を閉じた・・・・
もう二度とアパッチで いや 野球で私のステージはないだろう。
アパッチでの経験は 次のステージに立つための掛け橋になっている。
下から見上げるのではなく しっかりと掛け橋を歩いている自分でいよう!
fin
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